星はホコリ 月はツメ
「
きみくん、わたしには
星がホコリに見えて、
月は誰かが切ったツメに見える。
」
彼女にはそう見えるらしく、
ひとり夜空みあげる。
でもすぐ飽きて夜空みるのやめる。
ロマンチックなことができない女子。
きみくんには
星はホコリには見えないって
彼女に伝えたら
彼女はものすごく笑った。
「
わたしは
お母さんと喧嘩したとき、
あんたも
まだまだ子どもだねって、
嫌味を言われたことがあって、
ものすごい腹が立って
部屋中めちゃくちゃにしたことがある。
勝手に決めつけられたら
腹が立つでしょ?
」
きみくんも
それは同意。
若気の至りなんていうことばは
彼女は大嫌いだから。
彼女はそれから、
自分の親の話をはじめた。
あまりにもひどい彼女の親の話しに
きみくんは
聞いてるのがつらくなった。
「
きっと君なら
星がきれいに見えるようになる。
月はツメぢゃない。
きっとそう言える。
」
ひとり生きる
その子は
誰よりも
キラキラしてた。
☆
おやすみ火曜。
えりー。