星はホコリ 月はツメ


きみくん、わたしには
星がホコリに見えて、
月は誰かが切ったツメに見える。


彼女にはそう見えるらしく、
ひとり夜空みあげる。
でもすぐ飽きて夜空みるのやめる。
ロマンチックなことができない女子。





きみくんには
星はホコリには見えないって
彼女に伝えたら
彼女はものすごく笑った。




わたしは
お母さんと喧嘩したとき、
あんたも
まだまだ子どもだねって、
嫌味を言われたことがあって、
ものすごい腹が立って
部屋中めちゃくちゃにしたことがある。
勝手に決めつけられたら
腹が立つでしょ?



きみくんも
それは同意。


若気の至りなんていうことばは
彼女は大嫌いだから。



彼女はそれから、
自分の親の話をはじめた。



あまりにもひどい彼女の親の話しに
きみくんは
聞いてるのがつらくなった。



きっと君なら

星がきれいに見えるようになる。

月はツメぢゃない。

きっとそう言える。



ひとり生きる
その子は
誰よりも
キラキラしてた。










おやすみ火曜。


えりー。